2019年11月24日に亡くなった元韓国アイドルグループKARAのク・ハラさん。当時は韓国だけでなく日本でも多くのファンが衝撃を受けました。しかし芸能人であったク・ハラさんの遺産を巡り、実兄と実母が財産相続の裁判という骨肉の争いに発展。
芸能人だったク・ハラさんの残した遺産は100億ウォン(日本円で9億円)という噂ですが、デマだという実兄のコメントも出ております。ク・ハラさんの遺産はいくらなのか、また実母との遺産裁判について調査していきます。
ク・ハラの遺産はいくら?9憶円はデマか
出典:コリアナ化粧品
2019年元KARAのメンバーだったク・ハラさんが自らの命を絶ったというニュースに、衝撃を受けた人も多かったことでしょう。ク・ハラさんが亡くなった後には、実兄と実母によってク・ハラさんの財産を巡って遺産相続問題にも発展しました。
というのもク・ハラさんは生前に韓国で貯蓄賞を受賞したり、貯めたお金を資金に不動産を購入し、家賃収入を得たりリノベーションした不動産をより高く売却するという不動産投資で財テクの女王とも呼ばれたほどの人物。初めての投資では、約1億1千万ウォンで買収した住宅を改築し、約2憶8千万ウォンで売却。その後も清潭洞の11億ウォンの住宅を買い取り、3年後に20億8千万ウォンで売却するなど上手に不動産投資を進め財産を増やしていたとされています。
芸能の仕事だけでなく投資にも力を入れていたク・ハラさん。これは相当な遺産があるのでは…遺産はいくらなのか気になりますよね。報道ではク・ハラさんの残した遺産は、約100億ウォン(日本円にして9億円)と言われております。
しかしハラさんの遺産について問われた兄のク・ホイン氏は、100億ウォンという金額については否定をしております。ク・ハラさんの最期は、芸能活動も少なかったことで収入は少なかったとのこと。しかしそれでも貯蓄に加え、ク・ハラさんが所有していた不動産が残っていましたので、6憶~8憶円の遺産があったのではないでしょうか。
100億ウォンは無くても一般人にとってはとても大きな相続額でもあります。しかしこの遺産を目当てに、ク兄妹を幼い頃に捨て育児放棄した実母が20年ぶりに家族のまえに姿をあらわしたことで大きな問題となったのです。
ク・ハラ法とは
画像出典:ク・ハラ Instagram
ク・ハラさんの実母は、ハラさんが9歳のときに家を出て育児放棄に。2006年には親権と養育権も母親は放棄しているのです。そんな母がハラさんの死後にやってきて、何食わぬ顔で遺産を要求してきたとあっては、兄ク・ホイン氏にとって憎悪しか沸いてこなかったことでしょう。
ク・ハラさんの大切な財産をまもるためにも、そして同じような境遇の人が減るようにホイン氏が法を変えたいと請願したのが「ク・ハラ法」です。
韓国の法律での相続順位は、優先順位が高いのが子供と配偶者、2番目に両親、3番目に兄弟姉妹となっています。未婚であったク・ハラさんの場合、優先順位として両親、そして兄ホイン氏になってしまうのです。
ク・ハラさんの遺産は数億円ともなり正式な遺言もない。その状況から両親に5:5の相続となるため、実母にもク・ハラさんが大変な思いをして築いた遺産が半分も渡ってしまいます。数十年もの間連絡もなく親権も放棄した母親が、相続の対象となってしまう韓国の民法。法律に疑問を持ったホイン氏は、2020年3月18日に弁護士を立てて国民同意請願のホームページで「子供を捨てた親の相続権を剥奪」できるよう法改正を訴えました。
ク・ハラ法とは、扶養義務をまともに果たしていない両親や子女に対して財産相続ができないようにさせ、ホイン氏と同じ境遇の人を守る法案として注目をされます。ク・ハラさんの衝撃な最期、そしてツラい生い立ちもあり、国民同意請願はすぐに10万人の同意者を突破しました。
しかし残念ながら国会では検討が必要という結論後、法案が自動廃棄となったため法改定とまでには至らず、ク・ホイン氏は悔しい思いをしたことでしょう。
【画像】ク・ハラを捨て金をむさぼる毒親の母
画像出典:https://m.news.zum.com/articles/61651295
ク・ハラさんは両親と兄そして祖母と暮らしていました。幼い頃から祖母に面倒を見てもらっていたハラさんですが、9歳のときに実母ソン氏は子どもたちを捨て家を出てしまいます。その後両親は離婚、母親は親権と養育権を放棄し、ハラさんやホインさんとは決別したも同然でした。
仕事に忙しく家にほとんどいない父、祖母も他界した2011年以降は兄妹2人が唯一の肉親だと力を合わせて生活していたのです。ハラさんの父親の証言では母親ソン氏は男関係がひどく、そのことはハラさんが亡くなったあとに公開された日記にも綴られていました。
「私を産んだソン◯◯」
「あんたのせいで私はこんな状態だ」
「私が小さい頃から私と一緒にいながら浮気して」
「こんなことなら、捨てるなら、なぜ産んだの」
画像出典:https://news.mt.co.kr/mtview.php?no=2020072407340672631
母親の愛に飢え、愛されることを望んだク・ハラさん。ソン氏が家から出たあとは、実母と全く連絡することもありませんでした。しかし2017年にハラさんの方から母親のもとへ会いに行くことに。うつ病だったハラさんの治療として精神科医から実母と会う事を勧められたからです。
これまで子供たちのことを全く気にも留めなかった女。しかしハラさんを迎えたソン氏は、有名人となった娘を親せきや友人に自慢するかのような扱いで出迎えます。上記の画像もハラさんの気持ちとは裏腹に、母親の自己欲を強調するために撮ったものでしょう。実母との感動の再会とはほど遠く、ハラさんは「会わなければよかった」と同行した知人に話していました。
その後、ハラさんと実母の関係は変わらず音沙汰なしの状態に戻ったのです。しかし2019年11月にク・ハラさんが自死するという悲劇が起きてしまいました。実母はこれまでの自分の行いを悔いもせず、自分が喪主をするとク・ハラさんの葬儀に参加しようとします。
参列者に母親だとアピールするよう触れ回ったり、スマホで録画し相続の証拠にもしようとしていたという毒母っぷり。また有名人も多く訪れていたことから、はしゃぎ回るように写真を撮りまくっていたというのです。
さらにその2日後、ソン氏は弁護士を介し兄ホイン氏のもとへ連絡してきました。用件は遺産相続の分配申し出のため。これまで母親らしいことは何一つせず、親権も放棄したはずなのに娘の財産を奪おうなど、厚顔無恥とはまさしくこの母親のような人物に言い表せるでしょう。
兄ホイン氏も全く受け入れがたい相続問題となってしまい、家庭裁判所に相続財産の分割審判の訴訟を起こしました。それと同時に民法改正のために「ク・ハラ法」の立法請願を提出したのです。
画像出典:https://m.news.zum.com/articles/61651295
しかし家族を捨て育児放棄をし金を貪る毒母・ソン氏は、子どもたちのこと相続のことなどについて自己の正当性をコメントしています。
・相続はお金のためではなく、また受け取ったら寄付を考えていること
・いくらなのかも知らないこと
・家出は父親の暴力が原因だったこと
・育てたくても育てられない状況だったこと
・連絡したくても電話代が払えず電話が切られていたこと
・葬儀場で録音したのは父親が喪服に火をつけようとしたからだったこと
・娘が母を望んでいたと2017年に会ったときの写真を公開した
自分の主張こそ正しいとインタビューを受けるソン氏。しかしほとんど仕事でいない父親から暴力を振るわれることはあり得ないとホイン氏も一蹴し、実母の弁明には怒りを覚え我慢ができないと言っています。ソン氏の相続を容認できないと、2020年3月にホイン氏は実母を相手どり訴訟を起こしました。
ク・ハラ実兄と実母の遺産分配裁判の結果
画像出典:https://www.mk.co.kr/star/hot-issues/view/2020/05/529129/
ク・ハラさんの死後、相続権50%を持つ父親は自分の相続分を兄ホイン氏に譲渡しました。兄妹の成長はにおける実質的な保護者は、祖父と兄だったと父親はコメントしています。
しかし母親は弁護士を雇いク・ハラさんの所有する不動産売却の半分を相続として要求。育児放棄しホイン氏や妹をほったらかしていたことは触れずに、無理な要求をする母。2020年3月にホイン氏は実母に遺産分割調停を起こしました。
2020年12月17日、訴訟の判決が出ます。「遺族の寄与分を20%に定める」という兄ホイン氏の一部認容判決とい結果でした。判決により遺族と実母の遺産5:5の分割を、6:4の割合で分けることとなったのです。ホイン氏にとっては悔しくも現在の法の下ではこの判決が精一杯のもの。ホイン氏や弁護団はク・ハラ法の成立に今後も尽力を尽くすと訴えています。
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